【東海・名古屋編】
「既婚者合コン」潜入レポート

Vol.3　包容力・聞き上手男性編

今回私が友人と参加したのは名古屋にて開催された「包容力・聞き上手男性編」のイベント。最近話題の「既婚者合コン」。その名の通り結婚してパートナーを持つ男女が集まる出会いの場である。美女や高収入エリートが集まるという謳い文句を掲げているが、本当にそんな人が参加しているのか。また、「既婚者」同士が出会う目的は何なのか。実態を暴くべく潜入してきた。

「既婚者」合コンに潜入した、本記事の筆者のプロフィール

47歳、保険の営業をしつつ子育てに奮闘中の主婦。たまに江口のりこに似ていると言われる一般的な日本人顔。息子は独立したため、高校２年生の娘と二人暮らし。夫とは3か月前から別居中。仕事であちこち動くため、年齢のわりに引き締まっている足が自慢。趣味はラーメン屋巡り。

今回は2022年9月某日に名古屋で行われた『包容力・聞き上手男性』が集まる既婚者合コン。
夫婦としての今後を考えるために別居したものの、ビジョンが固まらずにいたところ既婚者飲み会を発見。他の家庭ではどうしているのか情報収集をするために参加を決めた。既婚者限定という言葉に不安もあり、学生時代の友人と共に初参加。

潜入したイベント・会場情報

有名ホテル内にあるハイグレードな空間

19時に名古屋駅で友人と待ち合わせ、会場へ向かった。最初会場が分からず、通り過ぎてしまうアクシデントもあったが電話で場所を尋ね、何とか到着。

受付では可愛らしい女性が迎えてくれ、その先の会場には耳に心地いいバラード曲に少し暗めのライトと、大人な空間が広がっていた。クロークにコートを預けドリンクを注文。ビールがあったから許せたが、もう少し種類がほしいろころ。

テーブルは5つで2対2の席に分けられ、既にグラスを片手に話を楽しんでいるテーブルがちらほら。私たちもすぐに男性の元に案内されるのかと思ったが、意外にも誰もいない別の席に案内された。私はこの開始までの微妙な時間が苦手なため、その間にお手洗いへ。

会場から少し離れていたが、綺麗なトイレでメイクスペースも確保されており、化粧直しもしやすい。時間までゆっくり準備を整え席に戻ると、タイミングよく司会者が登場しルール説明が始まった。約30分ごとに男性がテーブル移動する仕組みになっているようだ。

この日は男性10名女性10名。男性はほとんどスーツ姿。私も仕事終わりでスーツで参加したが、女性は皆ボディラインの映える服装で参加していた。完全にしくったと思ったが、スカートスーツだからと前向きにとらえ参戦。

果たして、私は目的である情報収集ができたのか個性豊かな参加者と共にその結果をお伝えする。

1人目（男性）身長180センチ塩顔イケメン教員A（48歳）

大学教員を務めているというＡ。身長が高く、若いころはさぞかしモテだのだろうという顔立ち。目の前に2人男性がいるのにも関わらず、面食いの友人は彼にばかり話をふっていた。私はどちらかというと阿部寛ばりの濃い顔が好きで見た目に関しては興味なしだったが、話は友人よりも盛り上がってしまった。Ａは純喫茶が好きらしく、私の思い出の店を話すと偶然にもＡの好きな店だったのだ。珈琲タナカという古くからあるお店で、どの店に行っても最後はあそこの小倉トーストとウインナーコーヒーを食べたくなる、私の思い出の味だ。そこから喫茶談議に花が咲き、おすすめの喫茶店を紹介してもらった。暫くは店選びに困ることはなさそうだ。
仲良くなったついでに既婚者飲み会に参加した理由を尋ねると理由は優しさで溢れていた。転勤でこちらに来て友人がいない妻の為に交流の場を率先して探していたそうだ。自分たち夫婦とはあまりにも違い過ぎて、まぶしく感じる話であった。

2人目（男性）マイペースなバスの運転手Ｂ（45歳）

1人で飲んでから参加したＢは、最初からほろ酔い状態でファーストインプレッションは最悪。絡み方が雑で距離が近く、私とは合わなかった。そんな私をよそ目に友人はＢを見て『面白い』と笑い仲睦まじい様子。お酒を飲み行くのが久しぶりだと言っていたから、きっとこのお酒の場特有の雰囲気が楽しかったのだと思う。彼のことは好きになれなかったが、友人を楽しませてくれたのだから良しとしよう。
実は、この後一番関わりたくなかったＢとは後日お茶に行っている。無論、友人が2人は不安という誘いによるもの。絡まれる覚悟を決めて待ち合わせ場所に行くと、別人のようなＢが待っていた。礼儀正しく、爽やかそのもので、何かあったのかと思わせるほどであった。Ｂは普段女性と関わる機会がなくお酒も飲まない為、舌を慣らしてから参加しようとしたところハメを外してしまったと反省していた。この話を聞きＢを受け入れられそうになったのだが、友人はこんなお堅いＢは求めていなかったようで早めにお開きして終わった。どちらにしろ、酒癖の悪い人間と飲もうとは思えないが…。

3人目（男性）積極性抜群・胸板の厚い男Ｃ（50歳）

学生時代にラグビーをやっていたというＣは体格が良く、服の上からも筋肉質な胸板がよく分かる。そんなＣは緊張している場を和ませようとラグビーのオススメ観戦スタイルや仕事のことなど積極的に話してくれた。面白く興味の持てる話ではあったが、気になることろを突っ込むとサラーっと流される。何故なのかと不思議に思っていながら一緒にビュッフェに向かうと昔お笑い芸人を目指していたことを教えてくれた。そのせいで、オチの決めている話に途中で口を出されるのが苦手らしい。私に対する態度を気にかけて伝えてくれたことでわだかまりが消え、それからというもの話が弾むようになった。
私も自分の悩みを伝えると彼も夫婦関係に悩み参加したことを打ち明けてくれた。彼は男性目線で私は女性目線で相手のパートナーの気持ちを助言し交流が深め合うことができた。

二次会は2人で…

友人とはイベントで分かれ、私は意気投合した男性と2人でBARへ。プライベートな悩みは少数の方が話しやすい。親身に相談に乗ってくれ、たまに連絡する仲になった。他にも連絡先交換はほぼ全員とグループが移動する度にみんなで交換していたため、3〜4人と交流が続いている。友人はカラオケ二次会に参加し女性とも交流を深めていた。

まとめ

悩みを話せる仲間ができる

既婚者限定という言葉で勝手に不安になっていたが、オープンに開かれたイベントで安心感が感じられた。包容力をどう定義するかにもよるが、皆話を運ぶのは上手な印象。一部空回っている者がいたものの、笑って許せる範囲だろう。普通の合コンは独身者の者とするならば、こういった既婚者の為の交流の場があってもいいのかもしれない。既婚者であることを恥じることなく、堂々と会話を楽しめる場が既婚者飲み会。私のようにプライベートなことで異性の意見を聞く機会がなく悩んでいる人は、使ってみたらいいと思う。